モリジュンヤ

社会編集家。「編集で社会をひらき、編集の可能性をひらく」をテーマに探究と実践。inqu…

モリジュンヤ

社会編集家。「編集で社会をひらき、編集の可能性をひらく」をテーマに探究と実践。inquire Inc.代表、inquire.jp編集長として、幅広い事業体の経営を、編集とデザインで支援しています。岐阜県美濃加茂市出身、東京在住。

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    このマガジンでは生活や仕事、社会をより良くするためのテクノロジーについてまとめていきます。

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最近の記事

日常の人間らしさを記録するドキュメンタリー

普段、テレビ番組を見る機会はあまりないのですが、実家にいるときはリビングで家族が見ている番組を一緒に視聴することがあります。滞在中に『鶴瓶の家族に乾杯』と『ドキュメント72時間』の2つの番組を見る機会がありました。 この2つの雰囲気は異なりますが、とある日常の様子を、できるだけそのまま撮影して番組にしている点が共通しています。最近は、こうしたドキュメンタリー的な映像に面白さを感じることが増えました。 「ドキュメンタリー」とは、もともとは「ドキュメント」が語源で、特定の主題

    • 儲けのバランス

      そごう・西武が、2025年元日の都内西武4店を休業にすると発表しました。日本百貨店協会によると、東京都内で元日営業する主要百貨店はゼロになるとのこと。 元日の百貨店は最も売上が伸びる時期だそうですが、従業員が家族と過ごす時間を確保できるようにするために、休業という意思決定になっています。 絶対にそのほうがいいと個人としては思いますが、経営者としては儲けられるとわかっていながら、他の大切なことを考慮してその選択をしないというのもなかなか難しいこと(もちろん、規模は全然違うの

      • 「聴く」を習う

        「聴き方」って、どこかで習うようなことではないですよね。けれど、「聴く」というのは日常のあちこちで行うことであり、他者にも影響を与えるもの。 国立成育医療研究センターが10月31日に発表した内容によると、保護者や教員が声を聴いてくれていると子ども自身が感じていると、生活の質(QOL)が高くなることが分かったそうです。 それくらい「聴いてもらえている」と相手が感じることは、相手の状態に影響を与えるんですよね。これは子どもを対象にしたものだけでなく、大人を対象にしたインタビュ

        • 書籍『メタフィジカルデザイン つくりながら哲学する』

          問いとアイデアの総合商社、セオ商事の代表であり、哲学カルチャーマガジン『ニューQ』編集長の瀬尾浩二郎さんの著書『メタフィジカルデザイン つくりながら哲学する』を読みました。 書籍のタイトルにもなっている「メタフィジカルデザイン」とは、ニューQで提唱してきたデザインと哲学を横断する試みのこと。本書では、その概念に至るまでの過程を丁寧に説明されていた印象です。 瀬尾さんは、哲学するための手法として「問い」と「概念工学」の2つを紹介しています。手法の解説に加え、実際にワークを行

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        記事

          地域の記憶

          岐阜県の焼き物で知られるエリアである多治見・土岐・瑞浪を舞台にしたアートプロジェクト「ART in MINO 土から生える2024」に行ってきました。このアートプロジェクトはこれが第二回目。 第一回の「土から生える」展が開催されたのは2008年。第一回では、山から掘り起こされた粘土を精製し、成形・施釉・焼成する焼物産業の分業制各種の場や陶芸作家の陶房を選び出して作品設置を試みたそうです。 当時の展示では、キックオフから打ち上げ宴会の様子まで、写真作家の山田亘さんが記録写真

          「サンリオ時間」という非財務の経営KPI

          上場来高値をつけるなどキャラクターのライセンス事業を中心業績が伸びているサンリオ。身近にも大人にも子どもにもファンが多く、根強い人気を感じている企業です。サンリオが先日、中間決算を発表しており、決算資料のなかに「サンリオ時間」という表現が登場していました。 「サンリオ時間」とは、顧客がキャラクターや製品・サービスに「夢中」になった時間や、キャラクターがついた文房具を使っている時間、身の回りにあるグッズを見ている・触れている時間など、サンリオが顧客に「寄り添っている」時間のこ

          「サンリオ時間」という非財務の経営KPI

          価値ある建物を長く保つ

          愛知県犬山市にある明治建築を保存展示する野外博物館・テーマパーク「博物館明治村」に行ってきました。地元では有名なスポットなのですが、なかなか行く機会がなく、大人になって初めて行けました。 当日はあいにくの雨。ちょうど『文豪ストレイドッグス』とのコラボイベントを開催中でした。文豪ストレイドッグスは、アニメを途中まで視聴して止まっているので視聴を再開しないと…。 明治村について事前にほとんど情報をインプットせずに行ったのですが、重要文化財や国の登録有形文化財などを移築して修復

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          AI検索サービスに対応するコンテンツづくり「コンテンツAIO」を考える

          「Perplexity」や「Genspark」など、AI検索サービスが登場して、利用する人も増えてます。つい最近、GoogleやOpen AIなどもAI検索に対応するサービスのリリースを発表しており、よりこの流れは強くなりそうです。 すでにページへのトラフィックにAI検索サービス経由が増えているというケースも登場しており、SEOならぬAIO(AI最適化)という言葉も登場しています。 SEOはコンテンツづくりにおいても重要なテーマで、コンテンツSEOというのはWebでコンテ

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          ものを長く使いたいと思う自分に整える

          ものをつくる際の環境負荷を下げる、使わなくなったものを修理して使い続ける、使わなくなったものを誰かにゆずる、使わなくなったものを再利用する、資源化するなど、環境に配慮したものに対する向き合い方は変わってきています。一人ひとりが生活の場面で取り組みやすいのは、長く使いたいと思う自分に整えていき、実践することではないでしょうか。 「ロングライフデザイン」を掲げて活動してきたD&DEPARTMENTが、「デザイン」を名乗らない新しい“ロングライフデザイン”の提言である「ロングライ

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          デザインイベントの秋

          来月に参加しようと思っているイベントをTwitterで投稿していて改めて気づ いたのですが、11月はイベントが盛り沢山ですね…。「SHARE SUMMIT 2024」「Design Dimension Conference」「ICHIGAYA INNOVATION DAYS」など、自分が行く予定のものだけでも毎週、なにかしらのイベントが開催されているような勢い。 10月、11月と合わせると、かなりの数のイベントが各地で開催されます。イベントに適したシーズンは限られるので、ど

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          ニュースや情報に対する判断⼒を簡単にチェックする「ニュース健診2024」

          2024年10月15日、Yahoo!ニュースが朝日新聞社と共同で「ニュース健診2024」を公開しました。 Yahoo!ニュースは、フェイクニュースを始めとする「偽・誤情報」の拡がりが社会課題となっていることを受けて、2022年2月に「Yahoo!ニュース健診」を公開していました。 今回の「ニュース健診2024」では、著名人を名乗る詐欺広告などで多額の被害を負うケースの増加や、生成AIの活用の広まりなどの状況の変化も踏まえ、朝日新聞社監修のもとコンテンツ内容の見直しを行った

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          「RENEW - インハウスデザイン 可能性と役割の現在地」を開催します

          2024年11月、インクワイアが運営するデザインメディア『designing』で、近年盛り上がりを見せる「インハウスデザイン」をテーマにしたイベントを開催します。 今回はKOEL(NTTコミュニケーションズ)、Tangity(NTTデータ)、パナソニック、日立製作所の4社との共同で、インハウスの捉え方とそこで発揮する価値の捉え方を更新していく企画を展開します。 インハウスのなかでも特に変化と影響の大きい歴史ある企業の面々とともに、「これからのインハウス」を深めていく本企画

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          コンテンツの要望・要求・要件・仕様を分けてみる

          コンテンツをつくる際、形になってきたところで関係者の間で「つくりたかったものと違うな…」とズレが生じてしまうことがあります。ズレはつくっていく過程でどんどん広がっていくため、前の段階でズレがないようにチューニングすることが大切です。 そのためには、はじまりに近いタイミングで、「どんな目的で、どんなものをつくるか?」をできるかぎりすり合わせること。以前紹介した「コンテンツブリーフ」などは、すり合わせのためのツールのひとつです。 ただ、こうしたフレームを埋めても、まだすり合わ

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          「桜井政博のゲーム作るには」に学ぶ

          『星のカービィシリーズ』『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』のディレクターを務めていたことでも知られるゲームデザイナーの桜井政博さんがゲームづくりのノウハウを語ってきたYouTubeチャンネル「桜井政博のゲーム作るには」が最終回を迎えました。 チャンネルが開始した当時も話題になっていましたが、最終回で運営の裏側が明らかになって、かなりの話題になりました。 約2年半かけて週2本ペースで映像を公開してきて、外部の番組とのコラボも合わせると、その数は260本。この映像のほとん

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          厚生労働省、フリーランスのリスキリング支援に融資制度

          現代は、AIやロボティクス、ビッグデータ、IoT、3Dプリンター、ブロックチェーン、ナノテクノロジー、遺伝子工学、バイオ技術など、「第4次革命技術」と呼ばれる社会の変化が、世界各地で進んでいるとされます。 第4次産業革命が進行し、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、新たな未来社会は「Society 5.0」とも呼ばれています。 こうした大きな変化のなかで、仕事の進め方も変わり、新たな知

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          書籍『「好き」を言語化する技術』

          『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の著者である三宅香帆さんの著書『「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』を読みました。 本、映画、舞台、ドラマ、アイドル、ゲーム、アニメなど「好き」が あり、それについてなんらか文章で語りたいけれど、なかなかできないという人におすすめの本。 文章って、誰かの話や情報をわかりやすくまとめるものと、自分の思いや考えを表現するものとに大きく分けられると思っていて、後者の文章術についての入門となる

          書籍『「好き」を言語化する技術』