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マルチステークホルダーとの合意形成と、新たな「あたりまえ」

博報堂 執行役員 エグゼクティブ クリエイティブディレクター/博報堂ケトル ファウンダーの嶋浩一郎さんの著書『「あたりまえ」のつくり方 ——ビジネスパーソンのための新しいPRの教科書』を読みました。

誤解されて伝わることも多い、「パブリック・リレーションズ(Public Relations)」の本質を問い直し、PRの真髄をマルチステークホルダーとの「合意形成」として、その実践方法を紹介した内容です。

マルチステークホルダーとの合意形成を行い、これまでは「あたりまえ」でなかったことをどう「あたりまえ」のものとしていくのか。これはPRパーソンに限らず、多くの人が向き合わなければならないテーマ。

合意形成を加速するPRの原則として、以下の5つの項目をあげています。

  1. 自分でやらない。第三者を頼る

  2. 複数のステークホルダーを巻き込んでいく

  3. 対話をし続ける

  4. 社会視点で考える

  5. ファクトベースで語る

加えて、新しい「あたりまえ」をつくる補助線として、インサイト、社会記号、ナラティブ、ファクトの発見、オーセンティシティ、リスク予想という7つのポイントをあげています。それぞれの原則や補助線についての解説や事例などがわかりやすく記載されています。

ステークホルダー資本主義やマルチステークホルダー経営、パーパス経営などの変化があちこちでおきているなかで、企業のコミュニケーションにおいておさえるべきポイントがまとまっており、読み進めながら最近の自分の関心とも結びつけていくことができました。

経営者やリーダーの情報発信、BtoBにおけるコンテンツを活用したブランディングやマーケティング、企業としてのソートリーダーシップの発揮などを考える上でも、本書のなかで記載された原則や補助線は参考にできそうです。



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