モリジュンヤ
本、映画、アニメ、マンガなどの覚書。体験したもののメモのようなものです。
編集、ライター、コンテンツ、メディアなどに関する記事をまとめていきます。
自然や文化、社会などさまざまなものからヒントを得ながら、それらにも価値を還元する経営に取り組むための思考や実践の記録。
編集の新しい可能性を深化、探索における思索をまとめていきます。
編集するクリエイティブカンパニー、インクワイアについてのお知らせや活動内容、メンバーによるコラムなどをまとめたオープン社報です。 URL: https://inquire.co.jp/
YouTubeやPodcastなど、商談や登壇以外にも話す機会は増えているように思います。一方で、「話し方」を学ぶ機会は増えていません。というか、学ぼうと思ってもどこで学んだらいいかわかりませんよね。 「話し方を学ばないとなぁ」と感じている人に、『話し方の戦略』はおすすめです。話し方トレーニングサービス「kaeka」を提供する株式会社カエカ代表の千葉さんの著書。 コアとなるメッセージの整理から、話す順序、声の出し方など、すぐにでも参考にできる内容も多いのに、何度も繰り返し
「ビジネスでは論理的思考が重要」なんて今さら言うようなことでもありません。が、「言うは易く行うは難し」の典型のようなもので、論理的に考えるというのはなかなか難しい。 論理的思考の本は多々ありますが、こちらの書籍はなかでも起こりやすい「論理バグ」をピックアップし、なぜ起こるか、どう対処するかを紹介している書籍でした。 ライターに限らず、文章を書く時間の多い人はなおさら読んだほうがいい書籍だと思います。仕事柄、文章をレビューする機会は多いのですが、パッと見は問題なさそうでもロ
東京ミッドタウン・デザインハブで開催されていた『PROGETTAZIONE (プロジェッタツィオーネ) イタリアから日本へ 明日を耕す控えめな創造力』に行ってきました。 展示タイトルにもなっている「プロジェッタツィオーネ(Progettazione)」とは、イタリア語で「プロジェクトを考えて、実践すること」を意味する言葉。「Design」という用語が一般的でなかった第二次大戦後のイタリアでは、プロジェッタツィオーネがデザイン哲学。 プロジェッタツィオ
昔からインクワイアの仕事を手伝ってくれている編集者の岡田くんが新しいプロジェクトを始めました。インディペンデントに活動する音楽アーティストを総合的に支援するミュージック・インキュベーター「B-Side Incubator」です。 岡田くんはすでにアカデミック・インキュベーター「DeSilo」のプロジェクトも仕掛けており、また違った切り口での活動となります。 こうしたプロジェクトは個人の問いや探究テーマ、問題意識から立ち上がります。プロジェクトとしてまとめあげて、社会に問い
書籍『自分の「声」で書く技術――自己検閲をはずし、響く言葉を仲間と見つける』を読みました。この書籍のなかで紹介されていたライティングプロセスを経てみようと思い、書籍の感想ログを書いてみました。 「文章を書く」「ライティング」という行為について考える。この言葉は人によって抱くイメージが異なる。「何を書くのか」によって違うのだ。そのため、ライティングについて悩みや課題を抱えているとして、その解決につながるものが何になるかは異なってくる。 クライアントの依頼を受けて、目的を達成
質問いただくことも多かったので、インクワイアの仕事をまとめました。 内容更新しつつ、わかりやすくまとめていきます。なにかお仕事のご相談があればいつでも! https://note.com/inquire/n/n1cab667e220d
編集の可能性や、社会において求められる役割を果たすために、他領域の概念に触れてヒントをもらうようにしています。 例えば、非専門家に対して科学的なトピックを伝える「サイエンスコミュニケーション」がどのような考えで実践されているかを知ることは、技術に関連したコミュニケーションを行う上でのヒントがあります。 最近、関心を持っているのは「インタープリテーション」。インタープリテーションとは、自然や歴史・文化の魅力や価値を紹介し、地域と来訪者を結びつける活動。 自然公園や歴史遺産
「ライティングコーチ」という職業があります。日本では耳馴染みがありませんが、北米では書籍の著者にライティングコーチが伴走し、執筆をサポートするそうです。 以前より、ライティングとコーチングの境界線には興味を持っているのですが、書け合わさったライティングコーチという存在からはいろいろなヒントがもらえそうだと考えています。 ライティングコーチの仕事以前、インクワイアのブログでライティングコーチについて紹介した際には、ライティングコーチの仕事内容として以下のようなことに触れてい
プラットフォームも増え、テクノロジーの発達で動画や音声を制作するハードルが下がったこともあり、動画や音声のコンテンツニーズは上がっています。 文字のコンテンツは、動画や音声と比べて受け取る側の能動的な行動がより求められるため、人のアテンションを奪い合っていたり、可処分時間が減っていくなか、相対的に不利な状態にあります。 生成AIの進歩もあり、テキストのメディアで仕事をしてきた人は、仕事に対する不安を抱えることも多いのではないかと思います。とはいえ、生存の可能性も大いに残さ
ソーシャルイノベーション実現のために創造的な対話の場作りを行う株式会社フューチャーセッションズの創設や、渋谷区に関わる企業・行政・NPO横断のイノベーションプロジェクト「渋谷をつなげる30人」を立ち上げた野村さんが現在取り組んでいるのが「スロー・イノベーション」です。 スローフード運動のように、プロセスを大切にし、人と人との関係性をつくり、小さな変化がさざ波のように社会を進化させていくことを志向するスロー・イノベーション。上記の図で示されたような変化は、スローイノベーション
”こころざし”で未来をつくる、ブランディング・プラットフォーム「visions」に、インタビューされた記事が掲載されました。 モリジュンヤさんに学ぶ、自分らしい道を拓く「問い」の立て方 学生時代から就職、フリーランス、起業まで、これまでの歩みについてお話させてもらいました。 いろいろなことを経験してみているのですが、自分の中では「問い」を持ち、それを訂正したり、更新したりしながら、歩んできています。 未来がどうなっていくのかが不確かな中では、特定の強い未来像を持つとい
西田亮介さんが朝日新聞の「Re:Ron」に寄稿されている記事を読みました。 新聞において、記者目線のエピソード重視、ナラティブ重視の記事が増えていて、そればかりになってしまわず、バランスを考えていったほうがいいのではと警鐘を鳴らしている内容。 これは新聞というメディアの特性や、社会において果たすべき役割を踏まえた内容ではありますが、「ナラティブ」をどう扱うかということは、コンテンツづくりにおいて考えておくべきこと。 近年、企業が社会的な存在意義である「パーパス」を持ち、
2023年のカンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞した映画『落下の解剖学』を観ました。あらすじはこんな感じの作品。 前情報ほとんどなしで観に行ったのですが、最後まで飽きることなく作品に惹き込まれていました。 人は世界をそのまま認識できるわけではないので、「真実」とはなにかを明確にするのは非常に困難ですよね。事象があり、その事象をどう観測したか、それをどう解釈したか、どう記憶したか、解釈や記憶を他者にどう伝えたか。同じ事象に触れたとしても、解釈や記憶が異なっていることがほと
仕事と生活の境目が溶け、常時接続された世界でどう生きていかなければならないかについて、エントリを書いてから8年ほど経過した。2024年現在、この変化は予想通り進んでいる。いや、予想以上か。 2019年から始まったパンデミックは、こうした変化を後押しした。最も、この変化が一時的なものになるか、揺り戻しが起こるかは各社対応が分かれている状況ではある。 暮らしと仕事の境界が溶け、いつでもどこでも仕事ができる状態になった人が増えたことだろう。この自由は使いこなせれば、大いに豊かさ
「不便益:benefit of inconvenience)」という言葉がある。不便であることから得られる効用に着目した概念だ。 ここ数週間、自宅のオートロックが故障しており、郵送物の受取のために集合住宅の入口まで取りに行かなければならなくなっている。非常に不便だ。だが、次第にこの不便さによる利を感じるようになってきた。 Amazonでの買い物やUberEatsでのフードデリバリーなど、自宅に居ながらにして様々なことが可能になった。コロナ禍で自宅に滞在する時間が増えたこと
日本で哲学コンサルティングを提供しているクロス・フィロソフィーズ株式会社代表の著者による『哲学思考』を読みました。 以前の『哲学シンキング』と比べると、より哲学をビジネスにどう活きるのかに焦点をあてた内容でした。 『哲学思考』では、非合理なことも視野に入れた上で「なぜ」を問うこと、倫理的にジレンマが生じる場面で「どうすべきか」を問うことなど、ビジネスにおいて重要度が増している事象に対して、哲学的に思考することが有用であると述べられています。 個人的には以下の内容は共感で