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現代編集論

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編集の新しい可能性を深化、探索における思索をまとめていきます。
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#インタビュー

AIに原稿のたたき台をつくってもらう練習

キャリア学習サイト「talentbook」を運営するtalentbook株式会社が2024年12月2日に「社員インタビューAI」をリリースしました。 採用広報を強化していきたい企業から、社内のリソース・ノウハウが不足している、広報予算が潤沢にない、といった課題が寄せられていたそうです。 それに応えるために開発したのが、インタビュースキルと記事執筆スキルを搭載した独自AI機能です。少し、テストを体験させてもらったのですが、インタビューもライティングも、想定していた以上の体験

「聴く」を習う

「聴き方」って、どこかで習うようなことではないですよね。けれど、「聴く」というのは日常のあちこちで行うことであり、他者にも影響を与えるもの。 国立成育医療研究センターが10月31日に発表した内容によると、保護者や教員が声を聴いてくれていると子ども自身が感じていると、生活の質(QOL)が高くなることが分かったそうです。 それくらい「聴いてもらえている」と相手が感じることは、相手の状態に影響を与えるんですよね。これは子どもを対象にしたものだけでなく、大人を対象にしたインタビュ

「問い」を共有する記事をつくる

UNLEASHでは、新しい記事の書き方にいろいろとトライしてみています。 こちらは「SMOUT」という移住のプラットフォームが海外移住にも対応したというニュースを紹介するコラムです。 海外移住が当たり前になっていく中で、自らのアイデンティティはどこに帰属するのか、という疑問がここ数年頭の中をぐるぐる回っており、この記事の中ではその問いも一緒に共有しています。 実験的な取り組みではあるのですが、この記事をもとにNPO法人e-Education代表の三輪開人さんがブログを書

「インタビュー」を開く

先日、UNLEASHで初めてのイベントを開催しました。公開インタビューという位置付けで、話を聞くプロセス自体をコンテンツ化するという挑戦です。 これまでずっと記事を書いてきましたが、記事にする過程で様々な要素を削っています。そうしないと、読みづらくなってしまうからです。インタビュー中の面白さ、インタビュー前後での雑談にも面白い点は山ほどあります。編集が入り過ぎない面白さを共有できたらいいな、と。今回のイベントはそんな考えからスタートしました。 当日のインタビューで

「問い」と「プロセス」をコンテンツ化する

インタビューメディア『カンバセーションズ』のリニューアルイベントにお邪魔してきた。会場には、久しぶりにお会いする人から、よく会う人まで様々な人が集まっていた。 立ち上がった当時から、僕は『カンバセーションズ』のコンセプトが好きだった。普段、インタビューをされている人たちが、インタビューする側に回る。話を聞いてみたい人に話を聞くメディア。 対談ともまた異なる組み合わせの面白さ、この人は何を聞きたいのだろうと想像する楽しさが、『カンバセーションズ』にはあった。 そんな『カン

昭和女子大学の授業でゲスト講師として「インタビュー」の基礎を伝えてきました

昭和女子大学のデザイン企画の授業でゲスト講師を担当しました。今後、授業の一環でデザイナーやクリエイターに対して取材企画やライティングを実施していく学生たち向けに「インタビュー」の基本をお伝えしました。 インタビューの基本的なことから大事にしたい考え方、質問項目の作り方から関係構築としてのインタビューの技法など、インタビューについてワークを交えながら色々と共有。 今回の授業は、昭和女子大学で非常勤講師を務めている代表取締役CCOの中村真広くんにゲストとして呼んでもらったこと

「聴き書き」の価値。人を元気にしたり、人生の記録を残す

横浜市戸塚区では、「聞き書きのわ」というNPO法人がお年寄りから話を聞き、話し言葉のまま活字にして一冊の本にまとめる「聞き書き」の活動をしている。 「カナロコ by 神奈川新聞」によれば、 「ボランティアと会話を重ねる中で高齢者が元気になったり、その人の人生を記録することが、地域の歴史を残すことにもつながったりする」 とのことだ。人の話を聞くことは対象に影響を与えることができるし、一般人であっても記録を残していくことは地域のためにつながっていく。 ▷聞き書きの輪広がれ