起業家への寄り添い
仕事柄、起業家と呼ばれる人たちと知り合うことも多く、事業の規模や年数等によらず、起業した人たちへのリスペクトの気持ちを持って接するようにしています。
それは「自身のライフスタイルを最優先とし、生きていくために必要な収入を維持しながらも、金銭的利益の追求は二の次とする」とされる、ライフスタイル起業家と呼ばれる人々も同様です。
個人的には、不確実な状況下で意思決定し、新しいものを作り上げていく、という生き方は「起業家」的だと考えていて、その思考やふるまいから起業家以外の人が学べることも多いと常々考えています。
一方で、起業家には新しいことに挑戦するがゆえに、さまざまな問題に向き合うことになるのですが、なかでも「メンタルヘルス」は個人的な関心事のひとつです。
リスクを背負い、ステークホルダーからのプレッシャーのなか、数値に追われながら、なんとか事業を成長させていく。事業が好調に見えるときはまだいいですが、不調に見舞われたときの負担は、とても大きいもの。
「それもわかった上での起業でしょう」と断じてしまうこともできなくはありませんが、それでも起業家的な生き方をする人たちや選択をした人たちが調子を崩してしまうことは少しでも減ったらいい、と僕は考えています。
取引先や出資先にも起業家がいて、時折会社を続けられるかどうか、という苦しい状態に陥っているという話を聴きます。危機のさなかである場合もあれば、ある程度抜け出したあとの立て直し期間である場合もあります。
そうしたときには、できるかぎり起業家に寄り添い、話を聴いて、相手がきちんと意思決定し、決めた選択に迎えるように力になれたらと考えています。
自分も小さいながら起業し、大変なことばかりのなかで継続してきている立場として、同じように起業して挑戦している人をできるだけ応援したい。自分にできることはわずかであっても、これは大切にしようと思っています。
個人として起業家支援のためにできることを増やしていきながら、メディアとしてより広い対象に届けていくにはどうしたらいいのかについても、継続して考えていきます。