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「経営」という概念の起源

『ソーシャル・イノベーションを理論化する』等の著者である高橋 勅徳さんの著書『アナーキー経営学』を読んでいます。

従来の経営の本等ではなかなか扱われてこなかった、街なかの「野生のビジネス」を経営理論で読み解きながら、野生の経営感覚を紹介している内容です。

内容ももちろん面白いのですが、個人的に印象的なのは冒頭に記載されている経営という概念の起源について。元々、マックス・ウェーバーの宗教社会学のなかで提唱された「Betrieb」というドイツ語に求められると紹介されています。

Betriebは、一定種類の持続的行為として定義され、「経営という概念は目的継続性という標徴にあてはまる限り、政治上の事業や境界場の事業、協会上の事業、等々」にあてはまる行為であるとウェーバーは指摘します。

『アナーキー経営学』

本書内でも触れられていることですが、このウェーバーの定義に基づくと、経営という行為は、社会で生きるすべての人間が実践している普遍的なものだと言えます。個人的に、経営という知識を「自己」に当てはめるということについて関心を持っていることもあり、本書は学び多いものでした。

最近、「リーダー」の語源についても触れるエントリを書きました。経営やリーダーなどの語源や概念の起源に触れることで、正解がない行為を実践していく中で、立ち返る場所を見出すことができそうです。


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