アクターをつなぐ、共通の認識をつくる、恊働を生む
3年弱前に書いたブログにて、「価値星座」について言及していました。価値が鎖で直線でつながる「価値連鎖」(Value Chain)ではなく、星座のようにあちこちがつながることで価値となる「価値星座」(Value Constellation)が重要になっている、というものです。
こうした考え方と合わせて、着目していきたいのが「システムチェンジ」という概念。この概念は、「複雑な課題を表層的ではなく根本的に解決する取り組み」を表すとされています。Catalyst 2030によれば、システムチェンジは以下のように定義されています。
多様なアクターが協働し、
症状ではなく根本原因に取り組むことによって、
マインドセット、目標、構造、ルール、情報の流れ、パワー・ダイナミクスを
変化・転換・または根底から変革することを通じ、
地域レベル、国家レベル、またはグローバルレベルで、
社会・環境課題の永続的な(lasting)改善を達成すること
多様なアクターの恊働についてなど、価値星座とシステムチェンジは、それぞれ登場している文脈は異なりますが、重なりがあるように感じられます。
複雑な問題の解決に取り組み、一社での取り組みでは解決が難しい事象が増えているいま、共創やコレクティブな問題解決が求められています。これはビジネスセクターにおいても、非営利セクターにおいても同様。
共通して重要になるのは、取り組もうとしている対象を取り巻くシステムを捉え、共通の認識を持ち、多様なアクターとつながって恊働すること。まだまだ実践が社会に情報として流通する前段階の印象ですが、セクターは違えど似た動きが起きているものをキャッチアップして、相互に考え方を活かせそうですね。
アクターをつないでいくことや、共通の認識を形成したいくことなど、上記で触れているような重要な部分に対して、編集やメディアが貢献できるところもあるのでは、と個人的に考えています。こうした動きをキャッチアップしながら、実践につなげていこうと思います。
少し前に書いたオウンドメディアにも共創が必要だ、という観点との共通項もあると思うので、引き続き考え方を整理していきたいところ。