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オウンドメディアにも「共創」が必要

近年、企業が向き合う課題は複雑になっています。複雑で矛盾した変化する要件を把握するのが困難なため、解決が難しい問題は「厄介な問題(やっかいなもんだい、wicked problem)」なんて呼ばれることもありますね。

こうした課題を解決するうえで一つの企業で取り組むことが困難になっており、企業は多様なステークホルダーとの「共創」を通じて新たな価値を創出する取り組みが重要になっています。

こうした流れは、事業開発などの領域に限らず、企業のオウンドメディアにおいても立ち上がってきそうです。キリンさんがオウンドメディアの枠を超え、一緒に「未来」を考える場所として、賛同した会社と共に「これからを考える共創ラボ(β)」を開始しました。

開始に賛同したのは、カルビーさん、KIRINSHARPさん、freeeさん、ポプラ社さん、森ビルさん、LIONさんの7社。このラボでは、「未来」をテーマにした取材記事や、リアルな対話イベントなどを共同して企画していくことを考えているそうです。

このラボの発表イベントにお邪魔させてもらったのですが、さまざまな企業のオウンドメディアの担当者の方が集まり、互いに課題や悩みについて語る場が生まれていました。オウンドメディアの担当者は社内では人数が限られているので、なかなか相談が難しい。こうした場が育っていく価値は十二分にありそうです。

コンテンツの企画やデリバリー、新たなチャネルの育成、運営の体制、社内での認知獲得など、オウンドメディア運営における課題は山積しています。こうした課題を解決するための余白のある場として、「これからを考える共創ラボ(β)」が育っていくことに期待したいですね。

企業間の共創自体がまだまだ発展途上。そのなかで、オウンドメディアの共創がどのようなプロセスで進み、どのようなアウトプットをもたらすのかは探索フェーズです。ただ、そうした取り組みに挑戦していかなければならない局面にあることも事実。

共創ラボ(β)をはじめ、オウンドメディアの共創活動がco-productionではなく、co-creationとなるように、さまざまな実践と省察が必要だと思います。わたしたちのような外部から運営に伴走するプレイヤーとしては、ポリネーターやカタリストとして企業間をつなぎながら、共創の媒介となれるよう、活動していきたいと思います。

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モリジュンヤ
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