特定多数向けに信頼できる情報を集約する場
以前、インターネット情報をさがすためには、まずいろいろな情報が集約されるポータルサイトにアクセスし、そこから閲覧していくのが効率よい手段でした。
その後、RSSやメールマガジン、検索エンジンやSNS、特化型のウェブサービスなどの登場により、効率のよい情報収集の手段は変化していき、近年はSNSが主流だったように思います。
ただ、SNSのアルゴリズムはだんだんと変化し、特段みたくない情報ばかりがレコメンドされる「おすすめ」への誘導が強くなり、流通する情報も虚偽のものも多く、誰かを攻撃するようなものになっています。
すぐに使えなくなるツールというわけではありませんが、情報収集を行う上では、あまり効率のよい手段とはいえず、どのように情報を媒介するのがいいのだろうかということを最近よく考えます。
ヒントになるのではと考えているのが、ウォッチャーによるキュレーションを踏まえた特定の分野におけるポータルサイトのような場所です。
最近、ゲンロンのYouTubeチャンネルの配信でも紹介されていた「人文ウォッチ」は、ウォッチャーが人文系の情報を集め、一箇所にまとめて更新しています。
特に分野自体の定義が明確ではないというか、輪郭が曖昧なものに関しては、「これは該当するかしないか」の判断が必要になります。そうすると、自動化できることにも限りがある。
あちこちの情報ソースを探りながら、判断を挟んで情報を集めるというのはかなりの工数がかかる作業。ここを担ってもらえるというのは関心ある人間にとっては非常に助かるといえます。
こうしたキュレーションと、情報の集約というのはデジタルにおけるメディア的な行為として可能性があるのではないかというのが最近の関心のひとつ。
他には、Q&Aコミュニティ「OKWAVE」を運営するオウケイウェイブが、社会動向に敏感なユーザーに向けたメディアサービス「OKWAVE media」をリリースしました。
こうしたコミュニティと連動しながらのメディア・サービスは、特定多数向けに信頼できる場所となる可能性があるのではと考えており、上記のキュレーションポータルのようなサイトとあわせて、参考にしたいと考えています。