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現代編集論

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編集の新しい可能性を深化、探索における思索をまとめていきます。
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#インクワイア

デザインの可能性を探究する運動体を目指して

今週はインクワイアが運営するメディアのひとつ『designing』からもお知らせが2つありました。ひとつは、オフラインのイベントを開催するというもの。初回はデザインと人類学についてです。 もうひとつは、法人パートナー制度のご案内。“デザインの可能性を探究する”というdesigningのミッションに共感し、共に歩んでくださる企業を募集しています。詳細はこちらからどうぞ。 designingは最近、深澤直人さんのインタビュー記事も掲載して様々な方に読んでいただきました。元々の

インクワイアで編集の可能性を探究する「editorial studies」を始めます

インクワイアにて、広がり続けるメディアや編集の可能性を探究し、その担い手として未来の創造に貢献する。そのためのヒントを探るオンラインイベント「editorial studies」を開催することになりました。 個人や法人のメディア化を筆頭に、メディアを取り巻く環境はここ数年でより大きく変化しています。そのなかで、情報や知識を媒介する「編集」が果たす役割は、一層大きくなっていくはず。 企業の中でも経営、事業、組織への貢献が求められるなど、これまでにないほどメディアや編集の射程

「コミュニティ・アーカイブ」とメディアの役割

今年の3月、せんだいメディアテークの展示「星空と路 —3がつ11にちをわすれないために—」を訪れました。主催は、「3がつ11にちをわすれないためにセンター(略称:わすれン!)」。 東日本大震災による甚大な影響に対し、ともに向き合い考え、復興への長い道のりを歩きだすために立ち上がった同センターでは、市民、専門家、スタッフが協働し、震災とその復旧・復興のプロセスを独自に記録・発信し、寄せられた映像、写真、音声、テキストを「震災の記録・市民協働アーカイブ」として保存しています。

メディアについてのメンタリングします(募集終了)

※2022/07/31で募集を〆切ました。再度実施する際はお知らせします。 以前、ブログでも投稿したように想いをもったメディアが持続可能な生態系のようなものをつくっていきたいと考えて活動を行っています。 まだまだ道半ばではありますが、少しでも現時点で還元できるものを還元していきたいと考え、Meetyでカジュアル面談を公開しました。 こちらのエントリでも記載したように、コミュニティメディアのような特定多数向けのメディアを志向している方だと、特に相談に乗れると思います。

特定多数向けのメディアと、資産としてのコンテンツ

インクワイアでは、さまざまなメディアに関わっていますが、一貫しているのが「コミュニティメディア」とも言えるサイズだということ。これは会社を創業する前、自分がフリーランスだった頃から変わっていません。 メディアとコミュニティ小林弘人さんは著書『新世紀メディア論』において、メディアビジネスの未来について語るなかで、コミュニティ創出の重要性について触れていました。元々、雑誌やラジオといったメディアはコミュニティとセットで存在していましたが、インターネットの浸透やSNSの普及によっ

コンテンツ開発のイテレーションをまわす

BCG Digital Venturesの花城さんが「デザイン・イテレーション」について投稿されてました。 「イテレーション」は、繰り返すこと、反復という意味の言葉。アジャイル開発における、短い間隔で反復しながら行われる開発サイクルのことを指して用いられます。 コンテンツについても、イテレーションは重要だと考えています。テキストコンテンツは、「初稿」という名称の影響もあり、完成物に近いものを共有するという認識になりがちです。 ソフトウェア開発やデザインと比較すると、テキ