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現代編集論

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編集の新しい可能性を深化、探索における思索をまとめていきます。
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#ナレッジマネジメント

素早く行動しながらナレッジを残す

変化の激しい不確実性の高い環境では、思考よりも行動が尊重されます。まず、行動してみて、その結果から学習し、行動を修正してよりよい方向に向かっていく。 もちろん、思考が必要なくなるわけではありませんが、行動に重きを置く必要は増しています。行動によって、思考をブラッシュアップしていくことが大切。『仮説行動』も、それをどう実践するかが書かれた書籍でした。 どんどん行動を進めていく動きと、自律分散的な組織のカルチャーが合わさると、いろんなことが生み出されているが、そのプロセスがど

BtoB領域におけるコンテンツの役割

インクワイアでは、コンテンツの戦略立案やディレクション、マネジメントなどのサポートを行っています。特に、BtoBにおけるコンテンツづくりが多く、今回はBtoB領域におけるコンテンツの価値について書いてみます。 BtoBと一口に表現しても、ビジネスは多様です。インクワイアが支援するのはSaaSをはじめとするソフトウェアや、いまはまだ形になっていない新しいテクノロジーやソリューションなどに関するコンテンツづくりです。 こうしたビジネスは、扱う商材が物理的に存在せず、触れること

ナレッジとコンテンツのマネジメント

コーポレートブランディングのためのアプローチのひとつとして、自社のコンテンツ発信があげられます。ブランディングやリレーションの構築は、時間をかけて行うものでもあり、発信も継続して行わなければなりません。 継続して会社の発信を行うためには、会社がどのような経験をし、学びを経て、知識を蓄えているのかを把握する必要があります。その把握ができていなければ、発信するネタを探すのにも一苦労です。 企業の情報発信を強化することと、ナレッジマネジメントはセットで捉えて取り組めたほうがよい

企業が運営するメディアの可能性を探索する3つの問い

インクワイアでは、自社のメディア実践と、企業が運営するメディアの支援を両輪で行っています。昨今はメディアを取り巻く環境の変化も激しく、来年にはいろいろと挑戦が必要だと感じています。 背景にある課題などは共通しているものの、アプローチの仕方についてはベクトルが異なるため、自社のメディア実践とは分けて企業メディアの可能性探索についてのエントリをまとめてみます。 ここでは個人的に来年探索したいと考えている問いを備忘録的にまとめた内容を共有します。 可能性を探索するための3つの

企業における知の編集

インクワイアは、自分たちでメディアをつくって運営する活動と、企業のニーズに合わせてオウンドメディアの設計や立ち上げ、運営伴走を仕事にしています。 メディアは継続して運営し、改善を重ねていくことが重要なのですが、そのためには重要なポイントに集中できるよう、体制やワークフロー、ガイドラインなど、様々な要素の整理が大切になります。 継続のために最も重要なのが、発信するためのネタな尽きないこと。自社の実践からの学びや、手がけたリリースの背景、業界や産業の未来に対する見通しなど、様

「ナラティブ・インクワイアリー」にみる組織文化との向き合うヒント

編集が価値を発揮できそうな領域として、ナレッジ・マネジメントに注目しているのですが、そのなかでも最近気になっているのが「ナラティブ・インクワイアリー」という分野です。 編集者という存在は、領域を越境して、様々なものを見て回ります。その過程で、聞いた話を集めていき、それぞれの集団の文化を理解したり、洞察を深めたりします。 以前、「編集思考」のモデルをパターン・ランゲージとしてまとめようとした際に、「動く」「視る」といった動詞が編集行為として含まれていたのは、編集のこうした側

編集をコンテンツとプロジェクトに分解する

会社のメンバーと「アドベントカレンダーをやろう」となったので久々にブログを書きます。 今年の10月にCIをリニューアルしました。会社の設立から変わっていなかったCIを刷新して、コーポレートサイトも新しくしました。 最近、ポッドキャストも始めたので音声コンテンツにおける話し方や音源の編集の仕方などにも取り組んでいます。年末年始、お時間ある方はよかったら聞いてください。 さて、何を書こうかと考えていたのですが、今回はインクワイアにおけるコンテンツエディターとプロジェクトエデ