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「若手を育てる」のは難しいのか?

2024年7月25日に全面開業した複合施設「Shibuya Sakura Stage」にも店舗が入り、賑わってきました。探検しようとフラフラ歩いているときにTSUTAYA BOOKSTOREで見つけたのがこちらの本。

リクルートワークス研究所で主任研究員を務めている方による著書『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか “ゆるい職場”時代の人材育成の科学』です。

若者に限らず、人を育てるのは難しいというのが個人的な考えですが、環境の変化が激しい若手が今後どう育っていくのが社会にとっていいことなのかは気になっており、手にとりました。

全体的にデータを踏まえて、若手の育成に関する実態がどのようになっているかが示されています。よくメディアで言われるような「若者イメージ」はそこまで30代、40代と優位に差が出るものではなく、若者は多様化・多極化が進んでいること。価値観などの変化よりも、法改正などの影響が大きく、「ゆるい職場」になっていることなど。

改めて、難しい時代であることを確認できる内容ですが、「心理的安全性とキャリア安全性のかけ合わせが重要」「質的負荷の高い仕事をいかに与えるか」といったヒントも得られました。

最後には著者による「ハイパーメンバーシップ型組織という提案」も興味深いものでした。これからの企業は人材を正社員として抱え込むだけでなく、多くの人たちとの関係資産を活かすことで持続可能性が高まるという考え方ですが、このあたりは最近ブログでも触れていた以下のようなトピックとの重なりも多そうです。

小さな組織で質的負荷を高め、キャリア安全性を高められる環境を用意するのはなかなか負担もありますが、それでもできるだけの環境を用意しつつ、関係資産を築いていけるような組織づくりを志向していきたいですね。

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