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プラットフォームの「良識」

Twitter(現X)は、アメリカの大統領選以降、陰謀論や人種差別などの投稿が多く確認され、利用におけるマイナス面がメリットを上回るという理由から、著名なメディアや団体などがプラットフォームから撤退することを表明しています。

企業や団体が自らの思想信条と合わないプラットフォームから、撤退することは大切なこと。ただ、プラットフォームを有害だと判断するユーザーが離脱していった先、そのプラットフォームの有害性はさらに高まっていってしまうのではないかという懸念もあります。

プラットフォームが良識ある場であるためには、プラットフォームがどのような思想で運営されるかも重要ですが、利用するユーザーのリテラシーや姿勢も一定程度は影響すると考えます。

最近、LUUPやメルカリなどのプラットフォームを利用するユーザーのマナーやルール違反などが指摘されるケースも増加しています。これは本当に問題だと感じているのですが、かといってプラットフォームが管理を強めれば、ルールや制限が増加し、サービスとしての利便性が低下してしまいます。

こうした変更は不可逆な面もあるので、プラットフォームもなかなか方針を変えることは難しいと考えられます。善意をあてにしたサービスが崩れ始めているというポストが話題になっていたこともあり、プラットフォームの運営とユーザーの利用状況の関係も変化してきていると感じられます。

プラットフォーム運営者の姿勢、利用者の姿勢やリテラシー、運営者と利用者の関係…。これらがそれぞれバランスされながら、良い方向に向かわなければ、「良識」あるプラットフォームとして存続することは難しいのだと思います。

運営者が間違わないようにするための企業内哲学者や、運営者に圧力をかけるサイバーアクティズム、運営者と利用者が同じ立場となるためのプラットフォーム・コーポラティズムなど、ヒントになりそうな動きはあります。が、いずれも逆風が強まり、厳しい印象を受けます。

加えて、「悪意」や「良識」も人によって捉え方が変わってくるものでもあるため、「悪意とは何か、良識とはなにか」といったことを問い、対話していくことも求められます。

昨日のリベラル・パラドックスの話と同様に、「難しいけれど、どうするんだ?」という問いではあるのですが、考えながらできそうなことを考えていけたらと思います。





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モリジュンヤ
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