リベラル・パラドックス
最近考えていることについて、答えがあるわけではないですが、メモ的に。
アメリカの大統領選が終わって、トランプ次期政権の候補が続々とメディアで報じられていますが、前のトランプ政権のときと比べると、政権人事は不安が大きいですね…。
ただでさえ、大統領選と同時に実施された連邦議会選でも共和党が多数派となり、大統領職と上下両院の多数派を共和が占める「トリプルレッド」となりました。
大統領が掲げる政策を進めやすくなる体制になることに加えて、政権人事が現状のまま進むとなると、州が強い権限を持っているとはいえ、アメリカという国の行く末はどうしても気になります。
北米に限らず、日本でも10月の衆院選で自民・公明両党は過半数割れして安定した政権運営ができる状態にあるとは言い難い状況ですし、欧州でも極右政党の台頭など右傾化や流動化が進んでいる状況。
アメリカや欧州でポピュリズムや排外主義が台頭していることに対する分析には、以下のようなものがあります。
上述のような変化が生じている背景が、「リベラル・パラドックス」という用語で説明されており、たしかにその通りだと感じる部分です。この引用元が2020年のものなので、数年経過して状況はさらに悪化しています。
自由民主主義の価値がゆらぎ、各国の国内が混乱するなかで、ウクライナやガザをはじめとして、解決が見えない紛争も続いています。内外の問題にいかに対応して、自由民主主義を守っていくのかは、考え、行動をし続けなければならないこと。
大きな物事の動きに対してできることは限られますが、思考を止めることなく、日々の小さな社会、市民としてできることを着実に実行していくことを改めて大切にしたいと考えています。具体的なことに落とせていませんが、行動につなげていけるようにしたいですね。
それにしても、「リベラル・パラドックス」という本質的に抱える命題は、近年の会社や組織が向かおうとしている方向においても共通するものになるのではとも思います。「パラドックスにどう向き合うのか」というのは、仕事においても語られるようになってきていますが、このパラドックスはいろんなレイヤーで生じることになりそうです。