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現代編集論

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編集の新しい可能性を深化、探索における思索をまとめていきます。
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2017年12月の記事一覧

書くことへのハードルを上げすぎないこと

イベントや講座に呼んでいただき、初心者受けにライティングについて話す機会がある。 その際、いくつか必ず伝えようと思っていることを決めている。書く前に準備をすることが大事だという話や文章の基礎的なルールなどだ。 最近、新たに伝えるようになったことがある。それは、書くことのハードルを上げすぎないこと。 ほとんどの人は文章を書くことに抵抗感を持っている。意識しているか、無意識かは人によると思うけれど。 文章を執筆するための技法やノウハウを覚えたところで、上手く書こうとしてい

「書くことが思い浮かない」ときにやってみる4つのコト

「文章は書きたいけれど、書くことが思い浮かばない」という人がいる。文章を書くためのスキルや知識が身についても、書きたいことがなければ発信はできない。文章を書き始めたい人が書くことを整理するためには、どうしたらいいのか。 まず、書くことのハードルを下げること。ハードルを高く設定してしまうと、思いついたネタも「これだとつまらないかも…」と思い、無意識のうちにネタの候補から除外してしまいがちだ。 何か見つけたときに「これは書けるかも」という視点を持つことを意識する。 ハードル

「ライターになりたい」だけで終わらない

「ライターになりたいと思っています」 イベントに登壇した後に、こう話しかけられることがある。一度や二度じゃない。僕は何かなりたいものがあることはいいことだと考えているので、基本的に応援する。 ただ、こう言われただけでは僕から返せる言葉は「なったらいいじゃないですか」くらいしかない。ライターになるのに資格はいらない。なりたいならなればいい。 物事はシンプルに考えるなら「やりたいか、やりたくないか」「やるか、やらないか」でしかない。ライターになりたいのであれば、文章を書くし

UXデザインプロセスにライターとして関わる可能性

(過去にMediumへ投稿したものを転載) 「UXライター」という職種が北米で登場している。2016年後半から、GoogleやAmazon、DropboxやPaypalなどの企業が募集している様子。 ▷UXデザイナーと何が違う?最近話題の新しい職種「UXライター」とは? ▷UX Writerという職種に懐かしさしかない これまでにも、UIにおけるライティングの重要性を伝える動きはあり、プロダクト開発にもライティングは重要な役割をもつことが語られてきた。 ▷ライティン

「インハウスエディター」は事業や広報を理解する企業内編集者

「オウンドメディア」という言葉もすっかり浸透した。僕がフリーランスになった2011年当時にはまだ言葉として浸透していなかったが、ビジネスの現場では大抵通じるようになった。 「オウンドメディア」への注目が高まり、取り組もうとする企業が増えるにつれて、ライターや編集者の仕事も増加している。オウンドメディアに寄稿する、運営を行うといった仕事も珍しくない。 僕も、色んなオウンドメディアに関わってきたし、話を耳にしてきた。昨年末頃から持ち始めたのは、オウンドメディアはいつまでこの勢

体験の編集と「XI(エクスペリエンス・アイデンティティ)」