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「場の編集」への意識を持つ

inquireが運営するメディア『UNLEASH』でイベントを開催した。当日のコンテンツについては先日ブログに書いた。

当然だけれど、イベントはコンテンツだけで成立しない。当日に至るまでのコミュニケーション、当日のセッティング、受付や会場案内、来場者の対応、終了後のお礼の挨拶、片付け、お礼の挨拶まで含めてがイベントだ。

イベントを企画する際は、来場者はもちろん、会場のスタッフやゲストも含めて気持ちよく過ごせる空間を作るための場の編集も必要だ。メディアを運営しているとイベントとは切っても切れない関係になる。編集者や場の編集に気を配らないといけない。

場の編集が必要なのは、イベントだけに限らない。日常的な業務である取材でも同じだ。取材の当日までのやりとりから、取材当日における現場でのふるまいが、取材班や取材相手、クライアントなど関係者に与える印象は大きい。連絡のやりとり、当日の挨拶、表情、声のトーン、言葉選びといった気配りが体験に影響する。

一部はこちらに記載していることでもあるけれど、まだまだアップデートしていかないといけない。

場をつくる。これも編集者に必要なスキルであり、場をホストするというのは重要なマインドセットだと考えている。

イベントも取材もまだまだ完璧には程遠いけれど、意識できるが否かで振る舞いは変わる。常にホスピタリティや配慮しなければならない。

残念ながら雪で中止になってしまったけれど、inquireのメンバーにミミクリデザインが主催する「ワークショップデザイン・ファシリテーション入門講座」に行ってもらおうとしたのも、場の編集を学んでほしかったからだ。

メディアのブランドを作っていく上で、文章やビジュアルに配慮するのは当然だ。それだけにとどまらず、取材やイベントなどの対面機会における体験にこだわる。そこでどんな体験を提供したかでブランドが作られていく。

僕が副代表を務めているNPO法人soarは、編集長のこだわりによって、メディアの記事における雰囲気を問い合わせのコミュニケーションやイベントや説明会でのスタッフ対応にもにじみ出るようになった。結果、スタッフの応対が良かったことが来場者のアンケートに記載されるほど、印象に残るまでになっている。メディアのブランドをつくる接点は記事だけではないのだ。

inquireが編集をサポートしている体験にフォーカスするメディア『XD(クロスディー)』では、中川政七商店のブランドづくりについてのインタビュー記事を掲載した。手前味噌ではあるけれど、ここで語られているブランドづくりへのこだわりは、メディアに関わる人間も参考にするべきだろう。

場の編集に力を入れ、ブランドが作られていくと、さらに様々な体験も可能になっていく。場の編集から体験の編集へと次第に編集の対象は拡張していくことになるだろう。2017年の年末にはこんなブログを書いた。

ここで書いたとおり、soarは2018年に初めてのプロダクトとしてお茶をリリースした。

メディアから場、そして体験へとこだわりを展開していった。2019年も体験の編集を見据えた上で、その一歩手前の「場の編集」におけるチームの地力を伸ばしていきたい。

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