プレイフルに知的生産力を高める
VUCAなんて言われて、不確実性の高い時代だと言われたりします。一度身につけたスキルがずっと使えるかどうかはわからない時代に生きているわけですが、「学ぶ力」はどんな環境においても活きると思っています。
最近は、社内で勉強好きな,学問に励むという意味の「studious」という名称を付けて、文章の相互フィードバックのワークショップを実施したり、文章の基礎トレーニングプログラムを実施したり、自分を対象にして当事者研究的にテーマを定めて研究を行っていたり、「学び方を学ぶ」ための動きが始まっていたりします。
studiousの活動に共通しているのは、問いを設定する、実践する、対話するという点。これらの活動をつなげていくことで、どんどん学習が楽しく、発展していくはず。こうした活動を積み重ねていく上で、研究的な活動にヒントをもらうことが多々あります。上記のnoteの中で登場する在野研究や当事者研究などもそうですね。
上野千鶴子さんの『情報生産者になる』では、オリジナルな問いを立て、過去の研究に学び、一次データを収集し、それに分析を加え、アウトプットするまでの一連の過程が紹介されています。なにかテーマを設定して深めていくときの方法として参考になるだけでなく、取材して記事を書く上で参考になることも山程あります。
学習すること、研究すること、情報を生産すること。これらがすべてナレッジワーカーである自分たちの仕事の地力を伸ばすことに直結しているだけでなく、中長期でも生きていくために必要になる学ぶ力を伸ばすことにもつながる。なにより、編集者やライターという仕事は学ぶことが仕事に直結する仕事なので、問いを設定して探究するサイクルを確立できると仕事を仕事と思うことなく楽しめるようになるんですよね。
インクワイアは、大人が多くの時間を過ごす職場を成長するための場である「発達指向型組織(DDO)」になっていきたい。学習し、成果を出すことに集中して取り組めるような環境を作っていきたいと考えて、そのための試行錯誤を重ねています。「会社は学校じゃない」って言葉はもはや懐かしいですが、これだけ学びの機会に溢れている場所もないですし、最近は「いやいや、むしろ会社は学校になったほうがいいのでは?」と考えています。
会社の中で臨床や教育、研究などの活動が行われていたら、今よりもさらに学習が捗るんじゃないかと思って、いろいろと妄想をしています。sentenceなど、こうした活動をプチ体験できる場も開かれていたりするので関心のある方はぜひチェックしてみてください。