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テクノロジーでコミュニティのバランスを取り戻す--KOU story vol.4

『KOU』プロダクトオーナーの中村 真広さんに話を伺いつつ、サービスのストーリーを伝えていく「KOU Story」。

前回は、地域通貨との出会いから「KOU」のアイデアの着想に至るまでのストーリーを紹介しました。

今回は、テクノロジーによってもたらすことができるコミュニティの変化について話を伺っていきます。

目次
・コミュニティ内で感謝が循環する状態をつくる
・コミュニティの状態を可視化する
・自己組織化されたコミュニティを増やす

コミュニティ内で感謝が循環する状態をつくる

ーーデジタル版地域通貨を目指して開発をスタートした「KOU」では、どのようなことが可能になるのでしょうか。

目指すのは、地域通貨にヒントを受けた仕組みの構築です。「萬(よろず)」のような「手帳型」と呼ばれる地域通貨は、常に合計がゼロになるように仕組みが設計されています。基準値に対してマイナスになっているときは自分がコミュニティに助けられているし、プラスになっているときはコミュニティに貢献できているとわかる。

ーー地域通貨が、貨幣経済とは異なるレイヤーで行われている取引を価値として顕在化させるんですね。

そうですね。たとえば、3人でコミュニティを作って、助け合いが行われているとします。常に誰かが助けられ、誰かが貢献している。その3人でプラス・マイナスを確認すると、必ずトータルは0になる。ある時点での偏りはあれどただ感謝が循環しているだけの状態です。いくら持っているかのストックよりも、どのくらい循環させているかのフローのほうが大切。その視点が素敵だと思うんですよね。

コミュニティの状態を可視化する

ーー地域通貨をデジタル化した「KOU」は、コミュニティを運営する人たちにどう使ってもらうのが良いのでしょうか?

イメージしているのは、コミュニティ版Google Analyticsのような分析ツールの役割です。コミュニティオーナーやコミュニティマネージャーが、運営するコミュニティの状態をチェックするためのセルフチェックツールになるといいなと考えています。

FitbitやApple Watchのように、身につけているとバイタルデータを取得してくれ、数値化してくれるので自身の体調に気づくことができますよね。それをコミュニティでやりたい。コミュニティの状態に気づけたら次のアクションにつながります。

ーー普段のコミュニティがどういう状態なのかを確認するためのツールなんですね。

そうですね。KOUのなかでのコインのやり取りが分かるタイムラインや、コミュニティ内の月間アクティビティのリストを通じて可視化してもらいたいと考えています。

僕たちがヒントをもらった地域通貨「よろづ」は、それぞれのやり取りが公開されていません。せっかくならアプリでしかできないものをやろうと思い、KOUではやり取りをメンバーで共有したり、コインのやり取りをリアルタイムに集計できるようにしました。

自己組織化されたコミュニティを増やす

ーーコミュニティ内で可視化されることが重要なのでしょうか?

タイムラインのように公開してあれば、コミュニティの中でのやりとりがメンバーにも可視化されます。たとえば、誰かがコーヒーを入れるのが得意だったとして、みんなによくコーヒーを入れていたとする。その感謝をKOUで伝えて、それを他の人が見たら、自分も「コーヒー飲んでみたいんだよね」と伝えるかもしれません。

感謝や価値の交換が可視化されることで、コミュニティのメンバーが主体的にコミュニティの誰かに関わっていくためのきっかけになるんじゃないか、と考えています。

ーーデジタル化され、やりとりが公開されることで、よりコミュニティのメンバー同士が互いの価値に気づきやすくなるんですね。

そうですね。コミュニティの状態が可視化され、コミュニティのメンバーにも共有されたらみんなも状態の変化に気づくことができる。そうすれば、コミュニティを良くするための動きが、コミュニティマネージャー以外から生まれてくるかもしれません。

誰かがカリスマ的な存在としてコミュニティを引っ張るのではなく、参加しているそれぞれが互いにつながって、コミュニティをより良い状態にするために行動する。そんな自己組織化されたコミュニティを社会に増やすためにはKOUが必要だと考えています。

ーーー

KOUがどのように生まれ、この先何を目指すのかを今後複数回に渡って紹介していきます。

(次回予告)「「感謝経済」のためにコミュニティテックのムーブメントを」

KOUのサービスストーリーについては、こちらのマガジンからまとめて読むことができます。

アプリのダウンロードはこちらから。


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編集者、ブロガー、編集デザインファームinquireの代表。プロジェクトや場、空間、体験、組織など編集の対象を拡張しようと取り組んでいます。NPO法人soarの副代表、IDENTITYの共同創業者です。
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