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希望ではなく、目標としてのヒーローを描く。映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』

2025年2月14日から公開されている『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』を観てきました。作品を観た感想を書いておこうと思います(※作品のネタバレも含みます)。

今作のキャプテン・アメリカであるサム・ウィルソンは、2019年の『アベンジャーズ/エンドゲーム』の終盤で、初代キャプテン・アメリカのスティーブ・ロジャースからその役割を象徴である盾と共に引き継ぎました。

その後は、ドラマシリーズ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』に登場しているのみでしたが、今回『キャプテン・アメリカ』のタイトルでは4作目。キャプテン・アメリカがスティーブ・ロジャースからサム・ウィルソンに代替わりしてからは初めての作品です。

スティーブ・ロジャースは、「超人血清」なるものを打って超人兵士となっていた上、さまざまな実績を残していたこともあり、サムには大きなプレッシャーがかかっていました。本当に自分はキャプテン・アメリカにふさわしいのかと。

それは今回戦うことになるアメリカ大統領のサディアス・ロスも同様。大統領という重責や外部からの評価に耐えつつ、個人としての家族への想いなどが描かれます。

もともと、サディアス・ロスという人物は、過去作でアベンジャーズと対立することが多かった。彼は「変わったのか」「変わらないのか」という疑問が作中に何度か登場します。人は変わるのか、変わらないのかというのは、日常においても重要な問いです。

最終的に、サムが語っていた「変わろうとしている」ことへの着目は、非常に良いメッセージだと感じました。変わるまでには時間がかかる。現状、大きく変わったわけではないけれど、変わろうとしているのであれば、それに向き合って共に歩もうとする姿勢が大切なのだと思います。

サムも葛藤をしながらも、超人ではないからこそ人々の「希望」ではなく「目標」になれるという観点や、誰かになるのではなく自分としてどうするかという観点に向き合った結果、最終的には対話をして終結させることになりました。

アクションとしては翼を使っての空中戦が描かれるシーンもあり、戦闘機とドッグファイトしている様子は迫力もあり、これまでの作品と比較しても、個人的には見劣りすることはありませんでした。

エンドゲームで一区切りしてからのマーベル作品がどうなっていくのかは気になっていたのですが、本作を観て今度の作品も少し楽しみになりました。近々、『サンダーボルツ*』が上映されるので、こちらも観に行こうと思います。


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モリジュンヤ
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