「Brain rot」がオックスフォード大学「今年の流行語」に選出
「2024ユーキャン新語・流行語大賞」で年間大賞に輝いたのは、連続ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称「ふてほど」だそうです。
ドラマが放映していた時期が今年のはじめということもあり、流行した感覚は薄いと感じたのですが、じゃあ何が流行したかを聞かれると出てくるものもなく、このご時世に「流行語」を決めるって難しいなぁと。
そんなことを感じていたところに、オックスフォード大学「今年の流行語」に「Brain rot」が選ばれたというニュースを見かけました。
オックスフォード大学出版局は、「Brain rot」の定義を「ある人物の精神、あるいは知性の状態が劣化したと思われる様子。特につまらない、頭を使わないオンラインコンテンツの過剰消費の結果とみなされるもの」としています。
直訳すると「脳の腐敗」という意味になりますが、英語圏でネットスラングや比喩的な表現として使われる場合、以下のような意味があるようです。
1. オタク文化や趣味への過剰な熱中
「Brain rot」は、特定の趣味やコンテンツ(例えばアニメ、ゲーム、マンガ、推しキャラなど)にあまりにもハマりすぎて、他のことが考えられなくなる状態を指す。
2. 情報過多や中毒的な消費による疲労
SNSや動画コンテンツ、メディアなどを際限なく消費することで、思考力が低下したり、疲労感を感じたりする状態を指す。
3. 面白いミームばかり考えてしまう状態
特定のジョークやミームに取り憑かれたように頭の中で繰り返し考えてしまう状況を指すこともあります。これもネット文化に関連して使われる。
4. 批判的な思考力の低下
過剰な娯楽や無益な情報消費が続くと、批判的な思考や深い考察が難しくなるという、やや否定的なニュアンスで使われることも。
「brain rot」という言葉では耳馴染みがなかったとしても、この言葉が使われるシーンを知ると、思い当たる節がいろいろと出てきます…。
情報にあふれていて、どのプラットフォームもリアクションしたコンテンツに関連したものをレコメンドするので、自覚的に利用しないとあっという間に「brain rot」な状態になってしまいそう。
そう考えると、流行語に時流が反映されている面はありそうなので、流行語になっているものを見ながら、社会の今を考えてみるのも面白そうです。