起業を促すプラットフォームとしてのグループ会社経営
社会問題を解決するビジネス(ソーシャルビジネス)しかやらない会社として知られるボーダレスグループの創業者である田口さんの著書を読みました。
グループとしてどのように連続的にソーシャルビジネスを立ち上げ、全体で利益を循環させているかというスキームが非常に興味深かったです。
スタートアップスタジオで事業立ち上げを支援する仕組みは有名ですが、ボーダレスグループでは黒字化したあとの経営フェーズにおける業務を支援するバックアップスタジオもセットにしているというのは参考になりました。
自身で小さいながら経営を経験してわかったのは、バックオフィスや経営管理業務にかなりのマインドシェアがかかり、試行錯誤が必要になるということ。この点についても支援する仕組みが用意されているのは、グループ全体で起業を促進していく上では重要です。
経営者の報酬に関するフェアネスの考え方や、グループ全体で利益をどう循環させるかの考え方、経営悪化のシグナルを捉えるためのアラートなど、参考になる点が多々ありました。
近年は事業多角化が重要テーマになっており、スタートアップにおいてもコンパウンドスタートアップのような形態が登場しています。その先にグループ経営のカタチを捉え直す動きが生じるのは大いにありえます。
最近では、MAKOTOグループのように資本関係はないものの、グループとして連携するチャレンジをしているところもあります。企業体がつながり、プラットフォームのようにインパクトを作り出していくためのHowはいろいろと探索していきたいところです。
事業多角化、事業ポートフォリオのマネジメント、事業のインパクト評価、グループ経営などのテーマをつなぎあわせながら、経営のあり方について解像度を高めていきたいと思います。
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