多様な生業をブリコラージュする
ウェブの開発などで複数種類の開発技術を習得して、開発業務に様々な需要に応えられるような技能・スキルのことを「フルスタック」と呼びます。
フルスタックという名称で呼ばれていなかったとしても、特定の職種からスタートして、需要に応えて活動を続けてきた結果、従来の職種の枠組みを越えた様々相談ごとに対応している間に、自分が何屋なのかわからなくなるという話も耳にします。
変化の速度がますます加速している中では、目的や必要に応じて複数のスキルを組み合わせられる状態になっていたほうが、柔軟に対応がしやすくなります。そう考えると、フルスタックになっていったり、職種を拡張していったりするような動きは自然な流れでもあると言えます。
様々なスキルや技能を組み合わせて生計を立てるという考え方は、なにか特別なスキルを持っていない場合であっても、生き方を考えるヒントがあるのではないかと。
「百姓」という言葉は、かつて多様な生業に従事する特定の身分の呼称だったそうです。IDEEの創業者である黒崎輝男さんは、百姓を100の色々なことをやる仕事という意味の「100Works」と言い換えてみていました。
編集やデザイン、エンジニアリングなど、特定の方向性でまとまって技能を身に着けていくというアプローチだけでなく、一見バラバラに見えるよう生業を増やし、組み合わせていく。
そんな、多様な生業をブリコラージュするような生き方をしてみたら、案外楽しみやすく、変化にも柔軟に適応できるんじゃないか、とそんなことを最近は考えています。
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