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記録的な下落の日

普段、ブログで経済等について触れているわけではないのですが、今日はなかなか大きな出来事があったので自分用のメモも兼ねて、書いておこうと思います。

本日の日経平均株価は大きく下落して、4451円安となりました。この下落幅は、1987年10月20日の月曜日におきたニューヨーク株式市場の大暴落「ブラックマンデー」のときの下落幅3836円を超え、過去最大となりました。

3番目の下落幅である2,216円安を記録したのが、前の取引日である2024年8月2日なので、2営業日続けての大きな下落。これだけの大きな下落を経験することはなかなかありません。新聞やテレビでも「パニック」や「市場が壊れている」などと言及されていました。

この記録的な下落の大きな要因となっているのが、8月2日に発表された米国の雇用統計が市場予想下回って下落。この雇用統計の悪化を受けて主要指数が下落した影響が日本の市場にも影響しました。

前月まで、堅調な米国の経済成長を維持しつつ、インフレを抑制して、最終的に金利を引き下げていけるという「軟着陸(ソフトランディング)」が期待されていました。それが最新の発表で覆されたということですね。

株式市場は、いろいろな変化や期待を織り込んで株価が変化していく仕組みになっています。今回のように大きく下落したということは、それだけサプライズが大きかったということ。

米国の景気減速リスク以外にも、イスラエルとイランの衝突リスクなどが高まっていたことや、AIや半導体への期待が過熱気味だと言われていたことなども相まってのリスク回避の動きとなったようです。

米国の株価が下落すると、その影響を受けて他の国の株価も下落します。日本以外に、韓国や台湾などのアジアの株式市場は軒並み大きく下落しています。

なかでも、日本は日銀の決定会合で利上げを発表したばかり。金利が上がると、企業の借入コストが上がり、設備投資や購入などが見送りになる可能性が高まることから将来の業績が低迷すると考えて株価は下落する傾向があります。

加えて、ここ最近は円安が大きく進行していましたが、円安は輸出企業にとっては業績のプラスに作用することもあり、円安による株価の上昇という側面もありました。

日銀による7月の為替介入や金利上昇の影響に加えて、米国の景気減速懸念の影響もあって、一時1ドル141円台となり、輸出企業の業績下振れリスクが高まったことも、今回の株価下落につながりました。

グローバル経済の不確実性は年々高まっているとも言われます。グローバルにつながって、互いに与える影響が強くなるなかで、不確実性が高まるということは、今日のような日が起こることの頻度も高くなっていくということかもしれません。

グローバル経済、国際政治、資産運用など、いずれも関わらずに生きていくことは困難なもの。一方で、それらに関わることの不確実性や複雑性がさらに高まるとなれば、関わることへの恐れも強くなります。いかに、うまく向き合えるようにしていくのかは考え続けなければなりませんね。

そして、こうしたヒューマンスケールを超えた大きなものの影響を受けない閉じていて、小さくて、手触り感のある、遅い経済のようなものを自らの手でつくっていく、ということも変わらず大事なことになるのだと思います。

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モリジュンヤ
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