自由度の高い働き方で仕事のスイッチをオフにする術を身につける
陶工である河井寬次郎さんは「暮しが仕事 仕事が暮し」という言葉を残しています。文字通り、仕事は暮らしや生き方と切り離せないものだったそうです。
働き方の自由度が高まっている現代では、職種によっては仕事と暮らしの境界が曖昧になっている人も増えています。リモートワークの導入も進み、オフィスに出社せずとも仕事ができる場面も増えました。
どれだけ能動的に仕事と暮らしの境目を溶かしているかは個人差があるかと思いますが、「オフィスへの出社」という形で仕事と生活が時間と空間で区切られていた時代と比べると、だいぶ両者の重なりは大きくなっていると思います。
個人的には、暮らしと仕事をできるだけ重ねたいと考えて、フリーランス時代から積極的に垣根を曖昧にしてきました。今でも、その考えは変わっていません。
ただ、これを推し進める上で重要なのは、「オンとオフ」をしっかりと切り替えられるようにすること。暮らしと仕事の境目が曖昧になるということは、容易に暮らしが仕事に侵食されてしまうということでもあるからです。
オフィスでは仕事をして、家ではリラックスする、というように空間ごとに役割を分けられていれば、通勤や退勤の時間でモードチェンジができますし、家では肩の力を抜きやすくなります。
家でも仕事をすることが当たり前になっていると、本来であれば居場所であるはずの家で、仕事の緊張状態で過ごすことになります。そうすると、仕事をしていない時間でもなかなか頭や心が休まらない状態になってしまう。
一番、スイッチの切替がしやすいのは空間を分けることですが、リモートワークだとなかなかそれも難しい。そのため、自由度の高いこの働き方を続けていくのであれば、スイッチをオフにする方法を見に付けていくことが肝要です。
リモートワークに慣れないうちは、いつのまにか疲弊してしまうことも珍しくありません。自分のコンディションをチェックする習慣を身につけ、自分がスイッチをオフにできる術を身に着けていきましょう。