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メディアとデザインリサーチの掛け算

2023年5月27日に「SPREAD」をテーマに開催された「RESEARCH Conference 2023」の『デザイン・スルー・メディア』と題したセッションのレポートをinquire.jpに掲載しました。

メディアとリサーチの組み合わせについては以前から可能性を感じており、このセッション内で語られた考え方は共感しました。

メディアを用いることでリサーチに寄与できる部分は多々あると思います。それはアウトプットをつくるプロセスに光をあて、価値に変えるアプローチとも言えます。

例えば、以下のような可能性があります。

  • リサーチ対象にコンタクトしてインタビューができる

  • インタビューした内容をアーカイブしておける

  • テーマに対して関心を持つユーザーを集めることができる(≒コミュニティの形成)

  • テーマを共有したコミュニティに対して問いかけがやりやすくなる

こうした価値はプロジェクト的にメディアを立ち上げていく際にも組み込むことができます。こうした価値をさらに磨き、事業に組み込もうとしているのが近年増えているユーザーとの共創コミュニティ、ファンサイトという見方もできます。

こうしたユーザーとのエンゲージメントを高め、プロモーションにつなげたり、事業や商品の開発に活きるインサイトを抽出しようとする動きがあります。SNSの運用と合わせて、人々が集まるコミュニティサイトをつくり、コミュニケーションを媒介するコンテンツを提供していく。そのコミュニティ運営のなかにもリサーチの観点を含めることができます。

こうした環境を構築していくことができれば、アジャイルなリサーチも実施しやすくなるでしょう。リサーチもPDCAサイクルの回転を早くできれば、不確実性の中でもインサイトをつかみ事業に反映していけるようになるのではないでしょうか。

こうした可能性を見据え、メディアにはなにができるかを考えていけると、いろいろとヒントが見えてきそうです。

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