見出し画像

「マルチホーミング」とコンテンツメイク

最近読んでいる本の一冊が『ビジネスエコシステム』というものなのですが、本書のなかに登場していた「ホーミング」という概念が参考になりそうだったので、メモ的に。

ホーミング(homing)とは、プラットフォームに関連する人たちが「プラットフォームをホーム(住まい)とすること」に関する観点。これにはシングルホーミングとマルチホーミングの2種類が存在します。

シングルホーミングはいずれか1つのプラットフォームをホームとすることを指し、マルチホーミングは複数のプラットフォームをホームにすることを意味します。「ホームにする」とは、つまり利用するということですね。

コンテンツをつくる立場に紐づけてこれを考えてみると、コンテンツをつくって発信しているということは、ホームとしているということであり、プラットフォームには「補完者」として参加していることになります。

この記事を書いているnoteもそうですし、各種SNSやYouTube、Spotifyなど、様々なプラットフォームを利用している、ホームとしているということは、マルチホーミングの状態となっているといえます。

このマルチホーミングとして関わっている際に、プラットフォームによっては同じコンテンツを提供していることもあれば、形を変えて提供していることもあります。

これはプラットフォームの考え方に照らし合わせてみると、「共通の製品・サービスを提供しているか」「別の製品・サービスを提供しているか」ということになります。

マルチホーミングにおいて、補完者の関わりは以下の3つのパターンで整理されるそうです。

  1. シングルホーミング

  2. マルチホーミング(共通の製品・サービスを提供)

  3. マルチホーミング(別の製品・サービスを提供)

様々なプラットフォームが存在していることを考慮すると、マルチホーミングを選ぶことが自然のように思えます。が、マルチホーミングにはメリットとデメリットがトレードオフであるという性質があります。

複数のプラットフォームに合わせて形を変えて提供しようとすれば、その分コストもかかりますし、手間が増えることもあって品質が失われやすいというのがプラットフォームの一般論。

コンテンツメイキングをしていると、新しいプラットフォームが登場すると使ってみてコンテンツを配信しようと自然と考えます。言われてみると当たり前ではありますが、そのマルチホーミングかつプラットフォームごとに別の製品・サービスを提供するのはコストもかかり、品質も失われやすい。

そこまでのコストとリスクをとっても得られるリターンがあるのかどうか。コンテンツにおいてマルチホーミングを選択する際、その視点を持っておくことは大切なことですね。


サポートいただけたらその分、執筆活動等に充当させていただきます!