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フィンランドの非営利団体が運営するテキスト文化のための多機能スペース「The House of Text」

YouTubeの「本チャンネル」で、フィンランド語で「Tekstin Talo」、英語で「The House of Text」と呼ばれる施設を取材した様子が紹介されていました。

こちらの場所は、テキスト文化のための多機能スペースとも呼ばれる場所で、作家協会や翻訳者協会など出版関連の業界団体や小さな出版社が20以上集まって、共同で大きな施設を借り、オフィスやイベントスペースとして活用しているそうです。

テキスト文化に関わる末端のような立場で仕事をしている身として、この空間は非常に興味深く拝見しました。本を読む、ひいては文字を読む人の数が減っていっているなかで、テキスト文化に携わる人達がどう活動していくかは大事なテーマだと捉えています。

一つひとつの団体や個人がそれぞれ活動するのではなく、ひとつの場所を共有し、コレクティブに活動するというのは、実現の難しさはありつつも、様々なヒントをもらえたような気がします。

運営の母体が非営利団体というのも興味深いところ。以下のブログで触れたように、非営利ベンチャーのような形だからこそできる事業とはどのようなものなのかを考える機会が増えており、「The House of Text」の事例もそこに通じるものがあるように感じました。

テキスト文化を担う人たちが、それぞれどのように商いを成立させるのか、システムの問題がある場合はそれをいかに解決していくのか、テキスト文化自体が人々の内に残るようにどうしていくのか。これらの問いに向き合い、行動していくためには、「The House of Text」のような事例がどのように運営されているのかを学んでいくことが大切になりそうです。


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