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二人一組で執筆する「ペアライティング」のすすめ

プログラミングの世界には、「ペアプログラミング」という方法が存在します。これは、2人の開発者が一緒にプログラミングしながら開発や改善を行うというもの。

ペアプログラミングのように、ライティングをペアで行う「ペアライティング」という方法も存在します。端的な説明は、文章を一人で別々に書くのではなく、二人一組で書くというもの。

UXライティングやコンテンツデザインの世界では、ペアライティングの方法について語られることがしばしばありますが、UXライティングでなくとも有用だと考えています。

原稿の執筆が滞る要因はいくつかあります。例えば、「この先をどのようにまとめようかと思考がまとまらない」「自分ひとりでは表現に迷う箇所がある」「タスクがいくつかあり、原稿を書くための集中した時間がなかなか確保できない」など。

ペアライティングを実施すると、こうした課題がまとめて解消できると考えています。作成した原稿をレビューする立場の人と共に実施できるとなお効果的です。具体的な進め方は以下の通り。

  • Google Docsなどクラウドで同期できるドキュメントツールを用意する

  • オンライン会議ツールをつかって画面を共有する

  • 集中力して作業できるようにペアライティングを実施する時間を決めておく

  • 構成など原稿の全体像を確認して、どのようにライティングを進めるかを相談する

  • 音声をつないで都度相談しながら、一方が原稿を書いていき、一方が原稿の調整を行う

そんなに特別なことはありません。ただ、この方法を実行すると、この時間内は二人がこの作業に集中でき、他のタスクにとらわれることがありません。執筆において他のことに集中が奪われることは大敵なので、それが避けられるだけでも大きい。

その上で悩んだところは都度相談ができるので、話しながら原稿の組み立てができていきます。執筆作業においてボトルネックとなることがなくなり、書き進めやすくなります。

さらには、レビューする立場の人といっしょにペアライティングができれば、以下のようないくつかの工程をまとめて進められるという点も大きいですね。

  1. 原稿を書く

  2. 提出する

  3. 原稿を確認する(書いた側は確認待ち)

  4. レビュー内容をまとめる

  5. 原稿を戻す

非同期で作業を進めていくというのは、それぞれがどの時間で進めてもよく、自由度は高まるのは利点です。一方で、それぞれの工程において時間が少しずつかかるので工程全体としてはそれなりのリードタイムになります。

ペアライティングを実施して、これらの工程をまとめて進められるとかなり生産性をあげられます。原稿に詰まっていたんだけれど、相談できずにスケジュールが遅れてしまった、といった進捗における不確実性を減らすことにもつながります。

原稿を執筆する機会のある方はぜひ試してみてください。


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モリジュンヤ
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