
『本を読めなくなった人のための読書論』
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読んだ感想
本を読むのにも調子がある。調子の良いとき、悪いとき、悪いときに無理に読もうとしてもなかなかページをめくる手が重たい。振り返ると2019年は、読書の調子が悪かった。
理由はいろいろあるけれど、要因の一つには単に知識のインプットとして読書を捉える動きが自身の中で強くなっていたのだと思う。読書がもたらす効用はそれだけではないはずだ。
言葉を味わい、著者と対話し、自身の感情に向き合う。新たな知識にふれる以外の価値が読書にはある。そんなことを再確認できた。
どんな本?
NHK「100分de名著」常連でもある、批評家・随筆家、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授の若松 英輔さんの著書。本とともにある著者が語る、知識を増やすためだけではない読書論。
本が読めなくなったのは、内なる自分からのサイン。だから、読めないときは、無理をして読まなくていい。読めない本にも意味があるから、積読でもいい。知識を増やすためではなく、人生を深いところで導き、励ます言葉と出会うためにする読書。その方法を、あなたと一緒に考える。
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変容の触媒として活動するinquire代表。事業や組織の変容の支援、自由に生きるための知の共有、起業家ジャーナリズムの実践などがテーマ。NPO法人soar副代表、IDENTITY共同創業者など、複数の経済生態系をつなげていくことによるソーシャルイノベーションに挑戦中。