自然という幻想と再野生化の間
この数年、最低でも年に一度はリトリートに行きます。仕事や生活から離れた環境で過ごす時間があると、内省や発見につながるので、大切な時間です。
今回訪れたリトリート施設は、カントリークラブを引き継いだものでした。かつてはゴルフコースだった場所がリトリート用に作り変えられており、施設内には馬や鶏がいました。
時間帯によってはエリア内で過ごしている馬たちに触れることもできました。
人間のレジャーのための施設だったところで、動物たちが過ごしている。その様子を見て、あまり利用されていない場所はこういった使い方ができるといいのかもなぁと。
全部の施設の需要がなくなるとは思いませんが、一時期よりも需要は減っていると思います。実際、ゴルフ特信によれば、営業中のゴルフ場は次第に数を減らしているようです。
個人的に、過ごしやすい環境ではあったのですが、ゴルフ場をつくるにあたって森や山を切り開いた結果でもあります。
「この環境が元の山のように戻ることはあるのか?」というのが気になって少しだけ調べたのですが、ゴルフ場をつくったからといって「自然に悪い」と断ずることもできない様子。
とはいえ、この「自然」は人間の目線におけるもの、とも言えそうです。「再野生化」という概念が気になってたまに事例を見ているのですが、本来の姿を取り戻すという観点からすると、一度ゴルフ場になった環境は遠いものであるようにも感じられます。
再野生化が正しいというわけでもなく、『「自然」という幻想』では、人間の手が入っていない自然など存在しないという旨のことも記載されています。
今回のリトリートは、「自然とはなにか?」という問いに改めて向き合う機会になりました。あれこれ気になるトピックやテーマが存在しているところでもあるので、学んでいきたいと思います。
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