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マンガと活版印刷技術を後世に残す

「六本木ヒルズ」や「虎ノ門ヒルズ」などで知られる森ビルが手掛ける新しい複合施設「麻布台ヒルズ」に行ってきました。2023年11月24日にオープンして、気になっていたのですがようやく。

神谷町駅から六本木一丁目駅の間に存在する施設なので、かなり広くいろいろと気になった施設はあったのですが、そのなかでも特に印象に残ったのが「集英社マンガアートヘリテージ」のギャラリーです。「マンガを、受け継がれていくべきアートに」というビジョンを掲げていて、マンガ好きとしては非常に応援したい。

最初は前知識なしでギャラリーに入ったので「普通に原画をプリントしたものかな?」と思ったんですよね。ただ、値札を見ると展示されている作品は数十万円で販売されているものだったので、「そんなわけないだろう、なにが違うんだ…?」とよく見てみたところ、驚きました。引きでみていると気付きにくいのですが、寄るとわかるんです。それがこれ。

わかります?印刷面が凹んでいるんです。

戦後から1970年頃には、マンガの絵の部分を金属板(亜鉛版)に腐食製版し、ふきだし部分を糸ノコでくり抜いて、そこに活字を埋め込む、という方法がとられていたらしく、マンガの原初の作り方である活版印刷を使って原画のシーンを印刷した作品とのこと。

希少になった印刷機と、印刷機を動かせる熟練のスタッフを見つけ、マンガを活版印刷して作品にしている。その印刷工程の映像を見て、「うおおお、すごい!」と思わず声を上げてしまいました。。

映像と作品を行ったり来たりしながら、どうやって印刷してるんだ?と見るのも楽しかったです。マンガだけでなく、印刷技術も残していこうというこのプロジェクト、ぜひ盛り上がってほしい。

麻布台ヒルズに行く予定のある方はぜひ合わせてチェックしてみてください。

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