
映画『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』
映画『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』を観ました。大統領に当選するより以前のトランプの歩みはあまり詳しくは知らないため、これを機に触れてみたいと考えて劇場に足を運びました。
監督は、『ボーダー 二つの世界』や『聖地には蜘蛛が巣を張る』などを手掛けたアリ・アッバシ。主演としてトランプ役を演じるのはセバスチャン・スタン。ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ役で知られる俳優ですね。過去の作品で観た印象と全く異なり、メディアで見かけるトランプを彷彿とさせる場面がいくたびもありました。
この作品の原題は、「The Apprentice」。トランプが2004年に米国で放映されていた大ヒットリアリティ番組「アプレンティス」の司会を務めていたことからとったのだとも思いますが、この言葉の意味は、「徒弟」や職業などの「見習い」です。本作では、若きトランプに大きな影響を与えた人物との出会いから別れまでが描かれます。
その人物とは、検察官、のち弁護士として活動していたロイ・コーン。マンハッタンを拠点に活動して、政治家や富裕層を顧客に活動していた彼と、トランプが出会い、親交を持ちます。彼が、トランプに教えたルールは3つ。
攻撃、攻撃、攻撃
非を絶対に認めるな
勝利を主張し続けろ
彼の今の姿を見ていても、このルールに則って動いているようにも見えます。そういう観点で、メディアを通して触れるトランプの印象と、作品で描かれたトランプの様子とで違和感はほとんどありませんでした。
違和感があまりにもなかったので、観終わった後どの程度が事実に基づいていたのかが気になったのですが、こちらのインタビューによれば、かなり事実に即したもののようです。
このルールが、良いと考えるわけではありません。ただ、このルールに則って行動をし続けられる人物は、非常に"やっかい"な存在であることは間違いありません。また、こうしたルールから得られる学びが全くないわけでもない。いずれにせよ、米国の大統領に再選する人物の行動原理のようなものを知っておくことは有用ではないでしょうか。
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