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多様性とは何かを知る日々

「社会的マイノリティ」と呼ばれる人たちは、それぞれが自らの権利獲得や生きやすさを手にするために活動を続けている。外部の人間である自分からすれば、その生き様や置かれている状況には共通するものがあると思っていた。

そのことを伝えたいと思い、妻と立ち上げたのが『soar』だ。僕よりもずっと、この領域に対してパッションを持っていた妻を代表として、2015年12月にメディアを立ち上げ、数ヶ月が経った。

多くの人に支えられて、日々メディアを運営し、イベントを行えている。おかげさまで、色々な方に活動を知ってもらうことができていて、最近はもっぱらクラウドファンディングへの挑戦に注力中だ。

『soar』の活動をしていると、どんどん自分の世界が広がっていく。取材を通じて色々な特性を持ったマイノリティの方に会うことはもちろん、イベントで出会う人が実に多様だ。

これまでに『soar』として開催したイベントは2回。キックオフイベントと、富士通と共に開催した多様性ある働き方をテーマにしたイベントの2つ。それぞれ、数十人規模の小さなイベントだけれど、様々な人が足を運んでくれた。

片腕の人、足が不自由な人、精神に障害のある人、性的にマイノリティの人、難病を抱えている人、そして、こうした何かしらの不自由を抱えている人を助けたいと考えている人。

イベント会場は、まるで、ここには”マジョリティ”なんて存在しないんじゃないか、そんな気持ちになる場となっていた。いろんなマイノリティの人たちが、同じ場に集い、互いの共通項を見つける光景は、当初、自分が作りたいと思っていた光景であるだけに、嬉しさもある。

だが、一方で、こうした多様な人が訪れるイベントを行うと、これまでいかに自分がアクセシビリティを考えずにいたかを痛感する。

耳が聞こえない人にトークセッションの内容をどう伝えるのか、ヘルパーさんと一緒に参加したい人のチケット代はどうするのか、家から出るのが困難な人はどうしてもらうのがいいのか。イベントを重ねる度、いかに自分が視野を狭めていたのかを知る。

『soar』の活動は学びが多い。そして、それ以上に、多くの人たちから期待してもらっていることを感じる。この活動をしっかりと継続できるものにするために、ますます頑張っていきたいと思う。

サポートいただいたらその分、執筆活動等に充当させていただきます。