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ライティングとコーチングの境界線が面白そう

inquireではこちらのnoteで書かせてもらったように、いろんな組織の編集パートナーとして情報発信のお手伝いをしています。

編集パートナーとしての仕事の中には、ライティングの代行をすることもあれば、インハウスで発信ができるようにと執筆のお手伝いをすることもあります。組織の中で発信できるようになることも大事です。

発信を外部に依存していて、何かしらの理由で依頼できなくなってしまったら、発信もできなくなってしまうわけですから。このあたりも長くなるので、以前ferretに寄稿した記事へのリンクを置いておきます。

ただ、インハウスエディターをおけるような企業はまだ稀ですし、基本的には本業の傍ら発信のタスクも背負うことになります。普段、文章を書くのが仕事ではない人たちが、業務の合間にライティングをするというのはなかなかにハードルが高い。タスクの優先順位も上がりにくいですしね。

たとえ、文章を書くスキルのある人でも、時間はかかってしまうケースもしばしばあります(専門性という点では優位性のないライターですが、時間効率という点では優位性があると考えています)。

そうすると、僕らのような編集パートナーの仕事の一部は、チームのメンバーにライティングをしてもらうための試行錯誤ということになります。作家の先生にあの手この手で原稿を書いてもらう、小説や漫画などの編集者のような仕事です。

とても編集的な仕事だと思いますが、言い換えるとライティングに関するコーチングのような側面もあるなぁと最近感じています。例えば、inquireが情報発信をお手伝いする際、以下のようなことを実施したりします。

・チーム内で議論が盛り上がるための問いの投げかけ
・議論のファシリテーションをして情報の整理を手伝う
・外部の視点から面白いと思える情報に対する素直なフィードバック

海外だと編集者とは別に「ライティングコーチ」という仕事があるそうです。最近出版された『PIXAR 〈ピクサー〉 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話』の巻末にも、ライティングコーチへの感謝が記されていました。

ライティングコーチは、執筆という目標を達成するために、メンタル面と行動面の両方から伴走する役割。ブックライティングほど大掛かりな仕事ではなかったとしても、今後ライティングをしようとする人が増える中で、ライティングにおけるコーチは必要な場面が増えるのではないでしょうか。

編集者やライターにとっては、「コーチング」の技術を学ぶことで、仕事の幅が広がると思います。上記のように発信したい人の支援もできますし、インタビューのスキルを磨く上で参考になる点も多々あります。最近は、コーチングに関するサービスやコーチングを学ぶ人も増えているので情報も流通しやすくなっています。

ライティングとコーチングの境界線には新しい可能性があるように思うので、これからもいろいろ試行錯誤していきたいと思います。

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