
ChatGPTにリサーチエージェント機能「Deep Research」 が追加
ChatGPTに調査エージェント機能「Deep Research」 が追加されました。まずは月額200ドルの「Pro」プランユーザー向けに開放されて、続けて「Plus」と「Team」のユーザーにも開放予定とのこと。
早速、ちょっと試してみました。今回、調べてみてもらったのは「グリーンソフトウェア」について。

リサーチを依頼した内容について、追加の確認や質問が来るので、それに回答していきます。

質問をしてもらえると、最初はざっくり依頼できるので、依頼のハードルは下がりそう。

今回の依頼では2回質問や確認が行われ、そのあと数分後にリサーチ結果が出力されました。出力された、詳細な報告書はこんな感じ。一つひとつの内容の情報量や正確性など、気になることはいろいろありますが、このあたりは依頼内容を改善すれば対応してもらえそうです。
グリーンソフトウェアに関する調査報告書
1. グリーンソフトウェアの概念
グリーンソフトウェアとは、エネルギー消費を最適化し、環境負荷を最小限に抑えることを目的としたソフトウェア開発手法や技術を指します。具体的な特徴として以下の点が挙げられます。
エネルギー効率の向上: 省電力アルゴリズムやハードウェア最適化を活用。
カーボンフットプリントの削減: データセンターの最適化やグリーンエネルギーの活用。
持続可能な開発手法: ライフサイクル全体で環境負荷を考慮した設計。
2. 世界の取り組み
2.1 EUの取り組み
EUは、ICT業界のグリーン化を進めるために、以下のような施策を実施しています。
欧州グリーンディール: 2030年までに温室効果ガス排出量を55%削減。
エネルギー効率指令(EED): データセンターのエネルギー効率に関する規制を強化。
Gaia-Xプロジェクト: 欧州独自のクラウドエコシステムでデータ管理を最適化し、グリーンITを推進。
2.2 アメリカの取り組み
アメリカでは、政府および民間企業が積極的にグリーンソフトウェアの開発・導入を進めています。
グリーンソフトウェア財団(Green Software Foundation): マイクロソフトやアクセンチュアが主導し、環境負荷の少ないソフトウェア開発のベストプラクティスを策定。
データセンター規制の強化: カリフォルニア州では再生可能エネルギーの利用率を高める規制を導入。
テック企業の取り組み:
Google: カーボンニュートラルデータセンターの構築。
AWS(Amazon): 100%再生可能エネルギーへの移行計画。
Microsoft: 2030年までにカーボンネガティブを達成予定。
3. 日本の取り組み
3.1 政府主導の政策
グリーン成長戦略: デジタル分野を含めた環境負荷の低減に向けた投資・支援策。
デジタル庁の取り組み: 省エネICTの推進、データセンターのグリーン化。
経済産業省の支援: 企業向けの省エネソフトウェア開発補助。
3.2 企業の取り組み
富士通: カーボンニュートラルを目指すクラウドサービスの提供。
NEC: エネルギー効率の高いAI・エッジコンピューティング技術の開発。
ソフトバンク: データセンターの再生可能エネルギー活用。
3.3 学術研究の動向
東大・京大・東工大: AIを活用した省エネソフトウェアの研究。
産学連携プロジェクト: エネルギー効率の良いプログラミング技術の開発。
4. 日本が今後必要なこと
4.1 技術面
省エネアルゴリズムの普及: 効率的なコード設計と最適化手法の開発。
エッジコンピューティング技術の導入: クラウド負荷を減らし、消費電力を抑える。
グリーンAIの開発: エネルギー効率を考慮した機械学習モデルの研究。
4.2 ビジネス面
グリーンソフトウェア市場の拡大: 企業の導入を促進するための市場形成。
企業向けのインセンティブ制度: 補助金や税制優遇の導入。
サステナブルITのブランド化: 消費者の意識向上と市場価値の向上。
4.3 政策面
データセンターの規制強化と再生可能エネルギー利用促進。
企業の環境対応を評価する制度(ESG投資の促進)。
国際連携の強化: EU・アメリカとの協力による技術・ビジネスの連携。
5. まとめ
グリーンソフトウェアの推進には、技術革新・ビジネスモデルの変革・政策支援が不可欠です。日本は、これらの取り組みをバランスよく進め、国際競争力を高める必要があります。
インフォグラフィックもレポート形式で聞かれたので依頼してみたのですが、まだサポートされていないようで出力結果はこんな感じになってしまいました。Gensparkにリサーチを依頼すると、マインドマップ形式でも結果を出力してくれるのがありがたいので、Deep Researchでもレポートをビジュアライズしてもらう方法もいろいろ試してみたいところ。

出力されたレポートに対して、チャットで重ねて依頼していくこともできるので、試行錯誤しながらでリサーチ内容やレポート形式を磨いていくことはできそうですね。perplexityやGensparkなどのリサーチツールと合わせて、Deep Researchを使いこなせるように試行錯誤していきたいと思います。
Deep Researchは、2月中にはモバイルアプリとデスクトップアプリにも展開予定だそうで、将来的にはより専門的なデータソースや内部リソースへアクセスを拡張した上で、出力もよりパーソナライズできるようにしていくことを見込んでいるそうです。
ChatGPTには、少し前に「タスク機能」が追加されています。こちらは定期的なリサーチなどを一部自動化するなどの使い方ができるので、リサーチの行い方もいろいろ変化しそう。
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